我が国は世界有数の農林産物輸入国であり、とりわけ九州には西日本の物流拠点となっている博多港、関門港をはじめ、南九州の畜産業を支える飼料基地として主要な役割を果している志布志港などがあり、これらの港には生鮮植物、飼料原料等、多種多様な植物が各国から輸入されております。
 植物等の輸入に際しては、検疫病害虫の侵入、蔓延を防止するため、国により「植物防疫法」に基づく検疫が行われ、これに合格したものでなければ輸入することができません。
 この植物検疫は、検査申請手続きを始め、検査の立会、合格証明書の受領、不合格貨物の消毒手続きなど一連の業務があります。検疫病害虫の侵入、蔓延防止の点からも輸入農産物の鮮度保全等の点からも円滑・迅速に行われる必要があります。
 九州植物検疫協会は、これらの植物検疫に関わる業務を一元的に行うことにより、検査・消毒といった一連のスケジュールを効率よく調整し、植物検疫がより円滑に行われ、輸入農産物の速やかな物流に繋げることが出来るよう植物防疫所と輸出入関係者との調整役を担っています。
 また、当協会は九州の港を管轄する広域協会であり、その特性を活かし幅広い情報収集に努めるとともに、植物検疫に関する知識の普及や情報の提供、関係官庁からの指示・伝達事項などを会員に迅速・的確に連絡するという伝達者としての役割も果たしております。

 当協会は商社、倉庫、港運、木材、製粉、精麦、飼料、製油、消毒、薬品、その他など植物検疫に関する様々な業種の企業が会員となって構成されております。
 昭和28年に設立され、会員数は480社(平成31年3月31日現在)となっています。
 また、会員以外の企業から業務を依頼された場合、特別な事情のない限りそれを引き受けます。

 定期総会は毎年1回開催され、事業報告や収支決算報告、事業計画や収支予算案などが審議されます。
 また、会費・賦課金や業務運営に係る規程の改正など協会運営の基本的事項が審議・決定されます。役員(理事・監事)の選任も総会の重要事項の1つです。

 総会で選任された理事の中から会長、副会長、常務理事が互選されます。会長は、必要に応じて理事会を開催し、総会に付議すべき事項や総会の議決を要しない会務の執行に関する事項などを審議・決定し、協会の運営にあたります。

1 植物検疫に係わる受検業務


・申請業務
 輸出入貨物は、速やかに植物防疫所へ申請を行い、植物検疫を受検する必要があります。
 本業務に関しては、当協会もNACCSとは別に、植物防疫所と直結したPQ-NETWORKを導入しており、輸出入に関する申請手続きを可能にしております。


(植物防疫所へ申請する協会職員)

受検スケジュールの作成
 例えば、輸入されたコンテナ数が検査設備の制約上、一日の検査可能なコンテナ数を超過する場合、輸入者へ貨物の引き取りの予定などを確認し、ニーズに合わせた受検のスケジュールを作成します。


(受検スケジュールを作成する協会職員)

・植物防疫所との調整
 一日に複数の現場業務が発生することもあり、事前に植物防疫所と検査時間の調整、検査場所の確認を行い当日の案内に臨みます。これにより港全体での植物検疫が円滑に執り行えるように努めています。


(植物防疫官と打合せを行う協会職員)

・検査立会
 輸出入関係者や植物防疫所と連絡をとり、検査手続や検査日時の調整・設定などを行い受検に必要な諸準備を行います。受検に当たっては、検査場所に植物防疫官を案内し、検査に立ち会います。検査結果などについては速やかに関係者に連絡するように努めています。
 万一検査の結果不合格となり、消毒や廃棄などが必要になった場合は、必要な手続きや消毒現場などへ植物防疫官の案内や立会などを行います。
 また、輸入木材については、会員の依頼により虫害材の選別及び薬剤散布を行います。


(検査立会を行う協会職員)

・検査に係わる情報伝達および提供
 検査現場立会において、検査結果の伝達のみならず、輸出入者代行として貨物に荷崩れ、ダメージ等の異常がある場合には速やかにお知らせします。
 また、輸出入者からの検査に関する問い合わせに対しても検査実施内容を記録・保存することにより迅速にお答えする体制を講じております。


(会員へ情報を伝える協会職員)

・消毒廃棄立会
 検査の結果不合格となり消毒や廃棄などが必要になった場合は、消毒(廃棄)計画書の作成など必要な手続きを行います。
 また、施設関係者と調整を行なった上で、消毒場所・廃棄場所まで植物防疫官の案内や輸出入者の代わりに立会を行います。


(消毒立会を行う協会職員)

2 広報活動など
 植物検疫が円滑に実施できるように、植物防疫所などからの種々の資料や情報を関係者に幅広く提供しています。
 また、植物防疫所など関係機関の意向を受け、各種の説明会の開催などにも協力しています。
 さらに、日常の業務をとおして、(一社)全国植物検疫協会や他管内の協会などの関係団体とも情報交換を行い、植物検疫事業の円滑化に取り組んでいます。


(広報誌)

3 各種問い合わせに対する対応
 日常業務を行う中で、植物検疫に関する問い合わせが非常に多くあります。質問の内容に応じて植物防疫所などに確認の上、これらの問い合わせに的確に対応するように努めています。


(照会に対応する協会職員)

4 輸出貨物用木材こん包材の消毒証明
 輸出貨物用木材こん包材の消毒証明事業については(一社)全国植物検疫協会が定めた実施細則に基づいて、全国統一の書式により消毒証明書などを発給しています。
九州で熱処理施設を登録している企業(輸出用木材こん包材熱処理実施者)は44社あり、また、輸出用木材こん包材生産者登録をしている企業は126社あります。 (平成31年3月31日現在)
登録に関する事務及び管理は事務局で行っています